女性不妊で原因が明確で治療方針が立てやすい器質性不妊

検査で原因を特定でき治療も行いやすい器質性不妊の種類とは

女性側の不妊因子のうち、原因が明確に判定できるものを器質性不妊と言います。

 

「排卵 → 受精 → 着床」のうち、どこかのプロセスに明らかな障害があると検査で判定された場合には、薬物療法、手術療法、体外受精といった対症療法が立てやすいことが特徴と言えるでしょう。

 

 

器質性不妊は3割が卵管因子となっている

不妊治療が容易な器質性不妊

不妊治療が容易な
器質性不妊

女性の不妊原因は、部位によって卵管因子、排卵因子、子宮因子、子宮頚管因子の4つに分けることができます。

 

細かく割合を見てみると、卵管通過障害が31%、排卵障害が9.8%、子宮内腔異常が2.5%、その他が7.2%となっています。

 

それでは、各因子を細かくご紹介したいと思います。

 

主な原因は感染症や子宮内膜症となる卵管の不妊因子とは

まずは卵管因子となる「卵管通過障害」についてですが、これは不妊要因の3割を占めるほど代表的な疾患となっています。

 

卵管とは、卵巣から排卵された卵子を受け取って子宮まで運ぶ道筋を指すのですが、ここは受精と卵分割が行われる最も重要な場所で、妊娠の成立に大きな役割を担っています。

 

しかし、クラミジアなどの感染症や子宮内膜症などによって通過障害やピックアップ障害などが起こっていると卵管の閉塞や癒着を起こしてしまい、結果的にうまく受精が成立できないということになってしまうのです。

 

この場合には、体外受精などの生殖補助医療の適応となる場合がほとんどです。

 

ホルモンや薬理作用など発生機序が複雑な排卵性不妊因子とは

次に排卵因子である「排卵障害」についてです。

 

排卵障害は不妊要因の1割を占める因子となっており、卵子が育たない、育っているのにうまく排出できないなどがこれにあたります。

 

“排卵”と簡単に言っても、この大仕事が達成されるためには多くのホルモンが関与しています。

 

そして、それらのホルモンは脳の視床下部や下垂体が連携して卵巣を刺激することによって分泌されています。

 

このように排卵という1つのアクションを起こすためには複数の器官が関連しているため、それぞれの器官やプロセスのどこか一か所にでも異常がある場合には、容易に排卵障害や着床障害につながってしまうのです。

 

排卵障害の代表的な疾患には、高プロラクチン血症や視床下部性排卵障害、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、黄体化未破裂卵胞症候群などがあります。

 

特に黄体化未破裂卵胞症候群は、基礎体温上できちんと二相になっているにも関わらず実際には排卵が行われていないという状態なので、繰り返す場合には体外受精の適応となっています。

 

これらは一見すると女性ホルモンや女性器に関する疾患のようにも思えるのですが、高プロラクチン血症は下垂体腫瘍が影響を及ぼしていたり、他にも一部の薬の副作用としても起こることがあるので注意が必要です。

 

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