確かに存在する人工中絶の件数推移と不妊治療件数の関係性

「中絶と不妊」対極にありながら関連性を持つ2つの注目点とは

「不妊」とは、子供を授かりたくても授かれない状態を指すのですが、その対極の現実として「人工中絶」によって、生まれてこようとしたけれどその運命を絶たれる命というものが、昔から現実世界には存在しています。

 

もちろん、不妊も中絶も昔から確かにある事実なのですが、この記事では10年前と5年前のデータを比べながら、現在の不妊の現実を考察してみたいと思います。

 

 

過去の人工中絶件数からみる社会背景とは

人工中絶数の推移と不妊治療件数の関係

人工中絶数の推移と
不妊治療件数の関係

まずは、人工中絶に関するデータについてご紹介したいと思います。

 

このデータは、20歳未満~49歳までの出産可能年齢にある女性における人工中絶件数を示したものです。

 

平成18(2006)年度は、全体で27万件以上の実施記録が残っています。

 

そして平成23(2011)年度については、20万件以上の記録が残っており、減少傾向ではあるものの未だ多くの人工中絶が行われていたということが分かります。

 

これを年齢別に見ていくと、20代前半が68,563件、後半が57,698件、30代前半で57,516件、後半が45,856件となっており、20~30代の中絶件数だけで22万9千件に上る点が重要です。

 

また23年度は20代前半が44,087件、後半が42,708件、30代前半が39,917件、後半が37,648件となっていて16万4千件になっています。

 

平成18年にに比べると件数は減少していますが、人口比から考えると異常と言える数値であると言えるでしょう。

 

ちなみに、平成18年の生産人口(15~64歳)における女性の人口は6551万4千人、平成23年は6561万5千人となっています。

 

またこの中絶件数において、20代未満の若年者の件数は平成14年度の44,987件をピークに平成23年度には20,903件と減少しているのですが、それでもまだまだ2万人も実在しているのは事実です。

 

若年層の妊娠は、出産まで至ることができない環境である場合が多いことは、ほぼ間違いないでしょう。

 

ですので、この年齢層への妊娠回避の知識の啓蒙活動も非常に重要な保健課題であると思います。

 

不妊治療件数と人工中絶件数の逆転に見る女性の社会進出を考える

一方、年々増加している不妊治療の件数については平成18年が約14万件、平成23年については約27万件となっています。

 

ここまでのデータで注目すべき点は、中絶件数と不妊治療件数が逆転しているという点です。

 

そして、一応確認しておくならば平成18年に20代前半だった人達は平成28年の現在では30代以上の世代になっているという事です。

 

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