増加する不妊治療件数の背景と女性の社会進出促進と晩婚化

30~40代の患者が総治療数の半数以上という現実は何を示すのか

生殖補助医療(ART)の実績統計記録が残る1985年以降、日本で行われてきた不妊治療は1991年頃まで体外受精(IVF)治療が主流だったようです。

 

 

体外受精のみだった25年前から高度治療の方が多くなった最近の不妊治療

不妊治療数と女性の社会進出と晩婚化

不妊治療数と女性の
社会進出と晩婚化

1992年からは顕微授精(ICSI)治療や凍結胚移植(FET)が行われるようになり、2000年代になると顕微授精や凍結胚移植の件数が年々増加していきます。

 

そして、統計開始から20年後となる2005年には全体の治療件数が約13万件に上り、体外受精よりも顕微授精の件数の方が増加します。

 

さらにその5年後の2010年には、全体の治療件が24万件以上となり、体外受精よりも顕微授精や凍結胚移植治療の方が多く行われているという現状があります。

 

データが語る“妊娠は早い方がいい”という現実

最新データとなる2012年には治療件数は30万件を超えてしまいました。

 

もちろん、そもそも不妊の悩みを抱えていたカップルが存在していて、不妊治療の技術が格段に進歩したこと、不妊治療に対する助成金の支援が拡充したという背景も、その数値には影響を与えていると思います。

 

しかし、2005年から2010年のたった5年間の間に一気に10万件以上も増加したというのは、なんとも不自然であると思います。

 

そして、その前後頃から女性の社会進出はこれまで以上に顕著になり、晩婚化もより顕著になったという社会背景とリンクするのではないかと推察できます。

 

2007年度の統計データによると、体外受精・顕微授精・凍結胚移植の総治療数における年齢層の分布としては、やはり30代から40代前半の方がその多くを占めているという現実が示されています。

 

確かに、不妊は100%が女性側の原因によるものでは決してありません。

 

しかし、女性が年齢を重ねることで“妊娠しづらくなる”という現実は、紛れもない逃れることもできない事実なのです。

 

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