人工授精と体外受精の違い・体外受精の治療の流れとは

生理周期のすべてに管理が必要となる体外受精の治療の流れとは

人工授精で思うように結果が得られなかったカップルに対して、次なるステップアップとして勧められることになる体外受精。

 

この記事では、その体外受精の大まかな治療の流れについてご紹介します。

 

 

体外受精のスタートライン“良質な卵子を複数育てる”治療法とは

体外受精治療の特徴と流れについて

体外受精治療の特徴と流れについて

月経周期は、卵胞期→排卵期→黄体期と区分されます。

 

卵胞期は、排卵に向けて良質で成熟した卵子を育む期間、排卵期は成熟した卵子が排卵される時期、黄体期は排卵後受精が成功すれば受精卵の分割や着床が進行し、受精が成功しなければ次回の生理に向けて子宮内膜が衰退していく時期です。

 

体外受精治療を行う際には、この卵胞期の厳密な管理から本格的な治療が始まります。

 

まず、体外受精を行うと決めたらこの卵胞期が“体内で卵子を数個育てる自然周期”で管理可能なのか、クロミフェン周期での採卵困難や下垂体ホルモン欠乏といった器質的な治療因子があるのかを判断した上で“良質な卵子を「作る」必要がある刺激周期(高刺激)”で管理するのかを判断します。

 

低刺激となる自然周期では、生理3日目から経口薬の排卵誘発剤を用いて卵子の成熟を補助し、排卵のタイミングが近づいたらお薬で排卵を起こします。

 

一方の高刺激となる刺激周期では、採卵までの間毎日排卵誘発剤の注射を行い、排卵のタイミングが近づいたらHMG注射によって採卵を行います。

 

“受精そのもの”は自然の力!良質な卵子と精子を巡り合わせる

卵胞期の管理によって無事に排卵のタイミングを迎えることができたら、病院にて採卵の作業を行うことになります。

 

体外受精を行う際の採卵は、超音波で医師が実際に卵胞を確認しながら注射針を直接卵巣に刺して行われます。

 

卵胞期が刺激周期だった場合には、個人差はありますが5~20個もの卵子が採取できるといわれています。

 

このとき、男性の精液の採取も同時に行います。

 

採取された精液は、その中から運動率が高く奇形も見られない良質の精子が選定されることになります。

 

精子の選定も無事に終われば、採取後培養液に入れられていた卵子との受精が行われます。

 

培養液の入ったシャーレに入れられている卵子に、選りすぐられた優秀な精子を振りかけることで受精を行わせ、受精卵にさせてその後培養を行います。

 

培養によって受精卵が順調に分割したことが確認できたところで、子宮内に受精卵を戻します。

 

無事に受精卵が分割できたら子宮へ戻す!そのパターンも数種類

培養された受精卵の子宮への移植には、その時期によって3つのパターンがあります。

 

一つは、受精後2~3日で子宮内に戻される初期胚移植です。

 

こちらは「体外受精・胚移植」で「IVF-ET」と表されます。

 

もう一つは受精後5~6日程体外で培養させ、胚盤胞の状態まで受精卵を育ててから子宮に戻す胚盤胞移植です。

 

こちらは「体外受精・胚盤胞移植」で「IVF-BT」と表されます。

 

こちらの移植方法の方が、より着床率が高いといわれています。

 

最後は、受精させた受精卵を一時的に凍結させて、母体の体調を整えて最善の環境が整ってから体内に戻す凍結胚移植です。

 

こちらは「FET」と表され、近年ではこの治療法で出産に至る女性も増加しているということです。

 

受精卵を子宮内に戻したあとは、人工授精治療のときと同じように黄体期に黄体補充療法を行う場合には数回の通院が必要となります。

 

妊娠判定は、早ければ胚移植のあと2週間程で行われることになります。

 

これが、一般的な体外受精治療の流れとなります。

 

次の記事では、体外受精治療の適応やメリット・デメリットなどについてご紹介します。

 

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